STEEL MATERIAL INTRODUCTION 鋼材紹介
Alloy K500
Alloy K500は、ニッケル(Ni)基にクロム(Cr)やモリブデン(Mo)を添加し、高い強度、そして優れた機械的性質を有するニッケルー銅合金です。JIS規格では「JIS G 4902耐食耐熱超合金,ニッケル及びニッケル合金− 板及び帯」に規定されており、”NW5500”という名称です。Alloy K500はUNS規格では”UNS N05500”に相当します。Alloy K500は、幅広い腐食環境に対し高い耐腐食性を示し、高い強度を有するため、海水淡水化装置,製塩装置,などで高強度を必要とするボルト・シャフトなど、化学、石油化学、海洋、造船業界で多様な用途に使用されています。比重は8.47。
この鋼材について問い合わせる◼用途
ボルト・シャフト、油井掘削装置、プロペラシャフト、スプリング類など
◼代表成分
Alloy K500はニッケル(Ni)を63.00%、銅(Cu)を27.00~34.00%、アルミニウム(Al)を2.30~3.15%含むニッケル銅合金です。
Alloy K500 |
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成分値 |
Ni | Cu | Ti | Fe | Al |
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63.00以上 | 27.00~34.00 | 0.350~0.850 | 2.00以下 | 2.30~3.15 |
◼機械的性質
Alloy K500の固溶化熱処理後時効処理された状態の機械的性質は、引張強さ:900N/㎟以上、伸び:15%以上です。 (※参考値)
Alloy K500 | 引張強さ N/mm2 | 伸び % |
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機械的性質 | 900以上 | 15以上 |
◼加工性・特性
Alloy K500はアルミニウムおよびチタンが添加されているため、時効硬化性を有しています。Alloy K500は時効硬化後に非常に優れた機械的性質を獲得し、疲労や腐食疲労に対する優良な耐性を有します。