STEEL MATERIAL INTRODUCTION 鋼材紹介
A7075
A7075は、「JIS H 4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒」で規定されているアルミニウム合金です。A7075は、アルミニウム合金の中でも非常に強度が高く、”超超ジュラルミン”と呼ばれます。A7075は、T6 処理（またはT651処理）と呼ばれる熱処理を施し、強度を上げます。比重は2.81。
この鋼材について問い合わせる◼用途
航空機部品、自転車 など
◼代表成分
A7075は、Al-Zn-Mg系のアルミニウム合金です。亜鉛(Zn)5.1~6.1、マグネシウム(Mg)2.1~2.9、銅(Cu)1.2~2.0を含みます。
| A7075 | Si | Mn |
|---|---|---|
| 成分値 | 0.40以下 | 0.30以下 |
| Cr | Cu | Ti | Fe | Mg | Zn | Al |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 0.18~0.28 | 1.2~2.0 | 0.20以下 | 0.50以下 | 2.1~2.9 | 残部 |
◼機械的性質
A7075の機械的性質は、T6処理状態でブリネル硬さ(10/500)HBS：150、引張強さ：570N/㎟、耐力：505N/㎟、伸び9％です。
ブリネル硬さの10/500という意味は、直径10㎜の直球を、500㎏の荷重をかけて押し付け、そのくぼみの直径を測定したという意味です。
また、ブリネル硬さの表記として、HB、HBS、HBWと3表記ありますが、試験に鉄・鋼・超高合金を使用したという意味で表記が変わります。
| A7075 | 耐力 Ｎ/mm2 | 引張強さ Ｎ/mm2 | 伸び ％ |
|---|---|---|---|
| 機械的性質 | 505以上 | 570以上 | 9以上 |
◼加工性・特性
A7075は、アルミニウム合金の中では比較的切削性が良好です。
A7075は、強度が強いという特性がある反面、溶接性が乏しく、また耐食性も良くありませんので、使用環境には注意が必要です。
