STEEL MATERIAL INTRODUCTION 鋼材紹介
SNC836
SNC836は、「JIS G 4053 機械構造用合金鋼鋼材」に規定されているニッケルクロム鋼の一種です。 SNC836は、ニッケルクロム鋼の中でも最も機械的性質が優れた鋼種であり、降伏点は785N/㎟で、硬度はHBWで269~321です。 比重:7.85。JISの旧名は”SNC3”です。
この鋼材について問い合わせる◼用途
シャフト、歯車 など
◼代表成分
SNC836は、炭素量(C)を0.32~0.40、ニッケル(Ni)を3.00~3.50、クロム(Cr)を0.60~1.00を含むニッケルクロム鋼です。
SNC836 | C | Si | Mn | P | S |
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成分値 | 0.32~0.40 | 0.15 ~0.35 | 0.35 ~0.65 | 0.030以下 | 0.030以下 |
Ni | Cr |
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3.00~3.50 | 0.60 ~1.00 |
◼機械的性質
SNC836の機械的性質は、硬度(HBW):269~321、降伏点785N/㎟、引張強さ930N/㎟、伸び15%以上、絞り45%以上、シャルピー衝撃値78J/㎠です。
SNC836 | 引張強さ N/mm2 | 伸び % | 絞り % | 衝撃値 (シャルピー) J/cm2 | 硬さ (HBW) |
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機械的性質 | 930以上 | 15以上 | 45以上 | 78以上 | 269~321 |
◼加工性・特性
SNC836の切削性は、S45Cと比較した場合、ニッケルとクロムが含有されている分、粘り強くなり、多少切削性が劣ります。
通常、焼きなましを行った後に加工致します。
また、熱処理としては、強靭鋼であるため、調質を行う場合が多いです。