STEEL MATERIAL INTRODUCTION 鋼材紹介
SNCM616
SNCM616は、「JIS G 4053 機械構造用合金鋼鋼材」に規定されているニッケルクロムモリブデン鋼の一種です。 肌焼鋼で、焼入れ・焼戻し後の硬度は、HBWで341~415です。 炭素含有量は少ないですが、モリブデン含有量が0.40~0.60と多く、硬度と引張強さが高くなります。 そのため、強靭鋼として使用されます。 比重:7.85。JISの旧名は”SNCM26”です。
この鋼材について問い合わせる◼用途
航空機部品、エンジン部品 など
◼代表成分
SNCM616は、炭素量(C)を0.13~0.20、ニッケル(Ni)を2.80~3.20、クロム(Cr)を1.40~1.80、モリブデン(Mo)を0.40~0.60を含むニッケルクロムモリブデン鋼です。
SNCM616 | C | Si | Mn | P | S |
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成分値 | 0.13~0.20 | 0.15 ~0.35 | 0.80~1.20 | 0.030以下 | 0.030以下 |
Ni | Cr | Mo |
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2.80~3.20 | 1.40~1.80 | 0.40~0.60 |
◼機械的性質
SNCM447の的性質は、硬度(HBW):341~415、引張強さ1180N/㎟、伸び14%以上、絞り40%以上、シャルピー衝撃値78J/㎠です。
SNCM616 | 引張強さ N/mm2 | 伸び % | 絞り % | 衝撃値 (シャルピー) J/cm2 | 硬さ (HBW) |
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機械的性質 | 1180以上 | 14以上 | 40以上 | 78以上 | 341~415 |
◼加工性・特性
SNCM447の切削性は、S45Cと比較した場合、ニッケルとクロム、モリブデンが含有されている分、粘り強くなり、切削性が劣ります。 加工し辛い場合は、切削し易いように焼きなましを行います。 また、熱処理としては、強靭鋼であるため、調質を行う場合が多いです。