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STEEL MATERIAL INTRODUCTION 鋼材紹介

SUS329J1

SUS329J1は、「JIS G 4303 ステンレス鋼棒」に規定されているオーステナイト・フェライト系ステンレスです。オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼は、その名の通りオーステナイト相とフェライト相の二相から構成されるため、二相系ステンレス鋼とも呼ばれます。SUS329J1は、二相系ステンレスの中でも初期に開発された鋼種となります。SUS329J1の硬度は、固溶化熱処理状態でHB:277以下です。SUS329J1の比重は7.80。

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◼用途
海水ポンプ、化学プラント、エネルギー関連プラント、土木・建築分野

◼代表成分
SUS329J1は、クロム(Cr)を23.00~28.00、ニッケル(Ni)を3.00~6.00、モリブデン(Mo)を1.00~3.00、炭素(C)を0.08以下を含む二相系ステンレス鋼です。

SUS329J1 C Si Mn P S
成分値 0.08以下 1.00以下 1.50以下 0.040以下 0.030以下
Ni Cr Mo
3.00 ~6.00 23.00 ~28.00 1.00 ~3.00

◼機械的性質
SUS329J1の固溶化熱処理状態での機械的性質は、硬度(HB):277以下、耐力:390N/㎟以上、引張強さ:590N/㎟以上、伸び:18%以上、絞り:40%以上です。

SUS329J1 耐力 N/mm2 引張強さ N/mm2 伸び % 絞り % 硬さ (HB)
機械的性質 390以上 590以上 18以上 40以上 277以下

◼加工性・特性
SUS329J1は、二相系ステンレス鋼に分類されます。 二相系ステンレス鋼とは、オーステナイト相とフェライト相が約50%の割合で形成されており、オーステナイト系ステンレス鋼の持つ優れた低音靭性とフェライト系ステンレス鋼の持つ優れた耐応力腐食割れ(SCC)性を兼ね備えたステンレス鋼です。また、オーステナイト系ステンレス鋼やフェライト系ステンレス鋼と比較し強度が非常に高いという特徴も有しております。 優れた強度と耐食性、特に塩化物環境下での耐食性、すき間腐食性を有していることから、化学プラントや海水機器等の幅広い用途で使用されています。二相系ステンレス鋼は高強度、高耐食性を併せ持ち、特に耐孔食性についてはオーステナイト系鋼種よりも大変優れています。 これらの優れた特性を活かして、二相系ステンレス鋼は化学プラント配管、海水機器用部品、海水淡水環境で使用されるポンプ、バルブ、遠心分離機、水門等に用いられています。 二相系ステンレス鋼の中でも、SUS329J1は早期に開発された鋼種で、溶接部の機械的性質や耐食性が母材と比べて著しく低下するという弱点もあります。従って、溶接構造物においては、SUS329J4LなどSUS329J1より後に開発された鋼種が用いられるのが一般的でしょう。

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商品の累計加工情報

これまでに加工依頼された方は56人・累計消化料15.4t

※在庫量は日々変動しておりますので、
直接ご確認下さいませ。

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