STEEL MATERIAL INTRODUCTION 鋼材紹介
SUS431
SUS431は、「JIS G 4303 ステンレス鋼棒」に規定されているマルテンサイト系ステンレス鋼です。 マルテンサイト系ステンレス鋼は、ステンレス鋼の中でも硬度を求められる環境において使用される鋼種です。 当社は、SUS431の”調質済”の在庫を日本一在庫しています。 SUS431の硬度は、焼きなまし状態でHB：302以下です。比重は7.75。
この鋼材について問い合わせる◼用途
弁棒、刃物、製紙機械、船舶用シャフト、航空機部品
◼代表成分
SUS431は、クロム(Cr)を15.00~17.00、ニッケル(Ni)を1.25~2.50、炭素量(C)を0.20以下を含むマルテンサイト系ステンレス鋼です。
| SUS431 | C | Si | Mn | P | S |
|---|---|---|---|---|---|
| 成分値 | 0.20以下 | 1.00以下 | 1.00以下 | 0.040以下 | 0.030以下 |
| Ni | Cr |
|---|---|
| 1.25~2.50 | 15.00～17.00 |
◼機械的性質
SUS431の焼きなまし状態での硬度は、硬度(HB)：302以下です。
| SUS431 | 硬さ (HB) |
|---|---|
| 焼きなまし硬度 | 302以下 |
◼加工性・特性
SUS431をはじめとしたマルテンサイト系ステンレス鋼は、ステンレス鋼でありながら炭素含有率を高めているため、炭素鋼同様に焼入焼戻処理により硬化させることができます。また、炭素鋼と比較しても焼入性が良く、比較的内部にまで硬度が入ります。 SUS431は、マルテンサイト系ステンレス鋼の中でも、ニッケル(Ni)含有量が高いため、マルテンサイト系ステンレス鋼の中で最も耐食性の高い鋼種となります。マルテンサイト系ステンレス鋼の一般的な焼入れ焼戻し後の硬度は、SUS403＜SUS420J2＜SUS431＜SUS440C の順となります。 市況的な入手性は、SUS403=SUS420J2＜SUS440C＜SUS431となります。 当社は、SUS403H、SUS420J2H、SUS431Hと”調質済”の材料を、在庫サイズ及び在庫量の両面で日本一在庫しております。
